今回 煤が出ない、パラフィンオイルと灯油の割合の検証を行いました
前から一度検証したいと思ってました
単純な構造の芯が燃えるタイプに対しての実験です
絶対に加圧式の灯油ランタンや家庭用の石油ストーブ等には使用しないでください 引火点が変化し点きにくくなったり壊れたり不具合が生じるかもしれません
あくまでも私の環境での実験結果です 混合燃料を推奨するわけではありません
また、何でもかんでも混ぜてはいけません モノによっては爆発の危険性があります
安全には十分気を付けて自己責任でお願い致します
※画像をクリック・タップすると拡大表示するようにしました
結果 作りやすく切りの良いところで
結論から(笑) 私の割合
パラフィンオイル 100㎖
灯油 400㎖
合計 500㎖
パラフィンオイル 1:4 灯油の割合です(炎の大きさで変わります)
1:4でパラフィンオイルと灯油の混合燃料を500㎖作って実験に使用しています
一気に大量には作らずに使う分だけその都度作る方が安全です
パラフィンオイルと灯油を混ぜ合わせる時にダイソーの目盛のある容器で作りました
プラスチックは溶けるかもしれないので混合燃料は一時的にコーヒーのアルミ缶に移しています 残りはハリケーンランタンで消化しました
保管する場合は消防法など法律に従って下さい
この割合はフォレストヒル キャンドルランタンの中にムラエオイルランプ LUNAX MINI MGT-4を入れた時に煤が出なかったときの割合を基礎としています
ムラエ レインボーオイル と 灯油 と LUNAX MINI MGT-4 と 参照
芯の長さで炎の明るさや煤の出やすさが変わりますがこれも私好みの明るさを基準にしています なので人によっては合わない場合もあるかと思います
混合燃料を作る場合は全て自己責任でお願いいたします
パラフィンオイルは火を付けた時と時間がたっても炎の大きさはあまり変わりませんが灯油は時間が経つと炎が大きくなります
この辺も考慮しないといけないかもしれません
燃焼時間
芯の長さで明るさが変わるので燃焼時間も変わります 下の画像の炎の大きさ(小さめ)での検証です
なので細かい数字ではなく大雑把な数字です(笑)
ムラエレインボーオイルならもっと炎を大きくしても煤は出ません
フォレストヒル キャンドルランタンの中にムラエオイルランプ LUNAX MINI MGT-4を入れて使用した場合
最大燃焼時間約6時間30分でした 煤が出ない炎の大きさなので長く持ちますね
元々4時間用なので十分にクリアしていますね
6時間経過した後さらに30分程使用(ラップ2)できました ラップ3は UCO(ユーコ)
UCO(ユーコ) キャンドルランタン をオイル化した場合
自作 UCO(ユーコ) のオイル化は下の関連記事を参照してください
最大燃焼時間約12時間でした
これも専用のロウソクが約9時間なので代用としては十分にクリアしていますね
一日使っても十分持つと思います
燃料を足すことなく使える、これは大きなアドバンテージになりますよ
自作のオイル化した物の容量は約30㎖です
燃料はパラフィンオイルと灯油の混合燃料とパラフィンオイルのみの2つで検証しました
共に12時間をクリアしました 灯油のみでは煤が出るので(私の場合)実験していません
パラフィンオイルのみでも1ℓだと1000㎖÷30㎖=約33回分 33日分は持ちますね
2000㎖だと高い物で3000円くらい 1日あたり 3000円÷2000㎖=1.5円 1.5円×30㎖=45円
混合燃料だと 1:4 の割合なので 30㎖だと 30㎖÷5=6㎖
パラフィンオイル 6㎖(1×6㎖) 灯油 24㎖(4×6㎖)
灯油を1ℓ180円で計算するとを180円÷1000㎖=0.18円
なので(6㎖×1.5円)+(24㎖×0.18円)
1日あたり 9円+4.32円=13.32円
UCO(ユーコ)用 キャンドル(3本)は約600円ほど 1本あたり 600円÷3本=200円
この計算するのに3日かかりましたよ・・・当たっているといいけど(笑)
混合燃料(灯油)とパラフィンオイル 燃費はどっちがいい?
上の実験の時に測れば良かったのですが途中で寝てしまったのでもう一度やりました(笑)
今回は短い3時間でやり直ししました
燃料は約10㎖前後(7.6g) ビーカー込みの重さ40.0g
燃料を入れ微調整はグラムで測り、スポイトで調整しています
芯の長さが若干違うので実験の前に2つとも重さを測りました
点火時、炎の大きさは見た目同じくらいです(適当 笑) 右下画像左側が混合燃料 右側パラフィンオイル
結果
パラフィンオイルと灯油の混合燃料は暫くすると炎が大きくなりますが、これが影響しているのかパラフィンオイルのみより燃費が悪い結果となりました
パラフィンオイルと灯油 | パラフィンオイル | |
瓶の重さ | 64.8g | 64.3g |
燃料 | 7.6g | 7.6g |
総重量 | 72.4g | 71.9g |
3時間後の重量 | 66.3g | 66.5g |
燃料使用料 | 6.1g | 5.4g |
灯油のみでは煤も出やすくなりますしさらに燃費が悪くなると思います (未検証)
パラフィンオイルの場合、煤が出にくい、燃費がいいとの結果が出ました さらに引火温度が高くより安全ですね 灯油よりも値段が高いだけありますね
灯油の刺激臭が嫌な方、たまにしか使わない方、より安全な方が良いという方はパラフィンオイルかな
コストパフォーマンスで選ぶなら手間を惜しまず作る混合燃料かな 推奨はしません 自己責任で
実験中灯油を何度もこぼしてしまい手が灯油臭くなってしまいました なかなかこの匂いとヌルヌル取れないんですよね 私には向いてないかもしれません(笑)
サラダ油で洗ってさらに洗剤で洗うと取れます
面倒くさいので私はパラフィンオイルのみを使っています
(1ℓだと毎日数時間使っても2か月以上持つので)
ちなみにハリケーンランタンは灯油しか使っていません
煤が付いた場合
煤が付いた場合はキッチン用洗剤ではなかなか落ちませんよね でも
マジックリンなどで簡単に落ちますよ 私はこれを使っています
お近くのスーパーでも売っていると思います
最後に混合燃料を使用する場合満タンにはしないで下さい 空気が必要です また
ゴムパッキンが灯油にふれると痛む可能性があるかもしれません (未検証)
私の環境での実験結果です 改造などはあくまで自己責任でお願いします
危険なことがないよう安全に気をつけて下さいね
取扱豆知識
難しい話なので暇なときにどうぞ(笑)
灯油が燃える仕組みを簡単に説明しますね 灯油(第2石油類)
可燃物(灯油): 酸素供給源(空気): 点火源(火、マッチ類)の3つの要素が必要です
灯油やガソリンは液体そのもの自体が燃えているのではないです
火のついたマッチによって温められた灯油が蒸気を発生して空気と混ざり合い燃えます
これを蒸発燃焼といいます
燃え続ける為には一定以上の蒸気の発生が必要です その蒸気を発生し続ける最低温度のことを
燃焼点といいます
この時の燃える蒸気と空気の割合は薄すぎても濃すぎてもいけません
この濃度の範囲を燃焼範囲といいますよ
灯油の引火点(燃焼するための蒸気を発生する最低温度)は40℃
てんぷら油のように熱し続けると220℃に達した時点で燃えます
この時の自ら燃える最低温度を発火点といいます
レインボーオイルの引火点は98℃ なので灯油よりも安全ですね (第3石油類)
混合燃料の場合 灯油と混ぜるので引火点は下がると思った方がいいでしょうね
ちなみにガソリンの引火点は-40℃ なので取扱には十分に注意が必要です 間違ってもUCOに使ってはいけません 危険です (第1石油類)爆発しますよ
消火について
ストーブ火災適応の消火器を使ってください
灯油は消防法では第4類引火性液体危険物にあたります
灯油が燃えるには可燃物: 酸素供給源: 点火源の3つの要素が必要でしたね
逆に言えば一つでもかけると消えてしまいます
可燃物:除去消化 酸素供給源: 窒息消化 点火源:冷却消化の3つの要素と化学物質を投入することで火を消す抑制消火などがあります
UCOの火を吹き消す(可燃焼蒸気の除去消化) フタをして酸素を断つ(窒息消化)水をかけて消火する(冷却消化) 泡、二酸化炭素、粉末、ハロゲン化物などの化物消火剤(抑制消火)
実際に灯油ランタンなどを倒して燃えてしまった場合どうしたらいいでしょうか?
灯油がこぼれて燃えているので火を吹き消す可燃焼蒸気の除去消化は無理ですね
フタをして酸素を断つ(窒息消化)これも広がっていたら無理ですね
水をかけて消火する(冷却消化) これ、逆に火災を拡大させてしまう可能性があります
理由は灯油やガソリンは水に浮くということ なので危険です
そう 泡、二酸化炭素、粉末、ハロゲン化物などの化物消火剤(抑制消火)が理想です
何でもかんでも水をかければいいわけじゃないですよ 消火器の説明書もよく読んでみましょう
これでも乙4危険物取扱者です(笑)
アズワン レインボーオイル クリアー
スター商事さんのパラフィンオイル
キャンライトさんのパラフィンオイル
キャンプグッズと一緒に持ち歩くと安心 傍に置きたい携帯消火器
私の持っている日本製のが売り切れのようなので再販されたら載せますね(リンク削除済)
現時点(2023年5月)ではホームセンターの方が安くて良いと思います
携帯消火器 送料に注意して下さい
UCO(ユーコ) キャンドルランタン ブラス 24350
UCO (ユーコ) キャンドルランタン アルミ 24353
関連記事
UCO(ユーコ) キャンドルランタン オイル化して家でも使うよ